SOGI研修に参加して
LGBT法連合会理事 神谷悠一氏による 国立市職員向け研修に参加しました。
冒頭には吉田徳史市長室長より説明が。
「LGBT研修→SOGI研修へと名称変更、性的マイノリティの人々のみならず、誰もが当事者として課題に向き合えるために。また国立市は性的マイノリティの方々を含めた人権施策では先進的な自治体と言われ、市長が「同性婚の法整備は必要と考える姿勢をとっている」
講師の神谷悠一氏は一橋大学院で学び、国立市とのご縁が。「白人男性大統領」とは言わないのに「黒人女性副大統領」と言うのは、少数者の方が当たり前の存在でないために名前がつきやすいから。ハッとさせられます。性的マイノリティ当事者は少数である上に気づかれないよう努めている方が多いため可視化されず、存在しないものとされることが多い。気を遣い、話を繕い、知られないようにする透明な存在。
ワーク1・・「週末に彼氏と遊園地で遊んだゲイ男性が、周囲にゲイだと知られないよう彼女と行った内容に変える」校正をしました。
彼氏→彼女と変えたり、少しずつ偽った文が完成しました。これは性的マイノリティのみならず、貧困や病気など、知られたくない事情を抱えた方には経験があり共感できることではないでしょうか。
ワーク2・・グループで「職場において女性活躍推進法に基づく男女間格差のデータを取得することを前提に、性別欄にどのような工夫ができるか」考えました。これは市役所業務の性質からも課題であり、市で行なっている男女平等推進市民委員会でもこの件についての議論にかなりの時間が割かれていました。
後半は理解増進法について制定の経緯と理念法であるポイントが示されました。特に子ども達への教育では、例えばいじめなど他の問題とは違って、保護者に共有することが必ずしも良ではないことがあります。なぜかと言えば「もし自分の周りに性的マイノリティの人がいたらどう感じるか」という調査で、親がもし我が子がそうな場合もっとも「嫌だと感じる」という調査結果があるからです。子どもに関わるすべての大人が認識するべきことのひとつです。
当事者でない人には当たり前の日常が、当事者には小さな差別で溢れ、常に身を守る態勢を取らされている苦しさがあります。マイクロ・アグレッションですね。彼ら彼女らが排除されない社会にから、誰もが生きやすい社会にするにはどうしたら良いかへと、考えが深まった研修でした。参加させていただき市長室に感謝します。